2014年9月29日月曜日

いざマークスの山へ

今日から3日間、南アルプス・白峰三山を縦走…するはずだったんですが、台風接近との予報で明日からにスライド。結局台風はそれてしまって肩透かしですが、今日出られないはずの打合せに出られたのでよかったかなと。

というわけで今晩東京を出て、玄関口の奈良田で車中泊。明日の朝から登ります。北岳(標高日本第2位)→間ノ岳(同3位)→農鳥岳(同15位)と3000m級の尾根を歩く、まさに縦走の黄金ルート。これは楽しみ…といいたいんですが、いつもインフラの整った七面山ばかり登っているので、果たしてどうなりますやら。経験者に聞くと「傾斜のきつい七面山をあれだけ登っていれば、北岳なんて楽勝ですよ」というんですが、ヤマレコなどを見ていると農鳥岳からの下りがえげつないという話も…。

しかも現地は気温がもう氷点下、紅葉も終わりがけだそうです。そんな時期に3000mオーバーの稜線で天候が荒れたら…想像したくないな。でも想像して準備しないとマジで死ぬので、ハードシェルにダウン、念のため軽アイゼンも用意しました。

縦走の目的はというと、再来年に出版する早川町の写真集のため。間ノ岳と農鳥岳の山頂はそれぞれ早川町にまたがっているのです。というわけで写真集の企画が持ち上がった1年前からこの縦走を計画していたのですが、言い出しっぺだった当初の担当編集者・藤田さん(ワンゲル部出身、山と渓谷社の偉かった人)は北岳はおろかエベレストよりも高いところへ行ってしまい…。まあ天国から笑われないように頑張りますよ。



■FUJIFILM X30

今回の縦走、カメラは20年以上使ってきたマミヤ6MFと、買ったばかりのX30の2台体制で行く予定。X30はようやく慣れてきたというところです。

話は変わって宣伝。学研から「キヤノンEOS7D MarkII スーパーブック」が発売されました。巻頭のギャラリーに撮り下ろしの作品が掲載されています。肝心な7D MarkIIの発売は11月ですが、気になって仕方ない方はどうぞ…。

そして玄光社からは「写真が上手くなりたいなら覚えるべき50の掟」と、ちょっと舌を噛みそうなタイトルのムックが。「街角スナップ」と「日常写真」の本編を担当しましたが、ちょこちょこ作品も掲載されています。よろしくどうぞ。

というわけで明々後日までごきげんよう!

2014年9月27日土曜日

鯨ヶ丘

昨日今日と茨城の鯨ヶ丘というレトロな町へ。カメラのオリオンさんという茨城の老舗カメラ店さんが主催する写真教室で、講師を務めてまいりました。シカノはなぜ茨城のカメラ店さんに呼ばれたかというのは、説明すると長くなるので割愛。まあ人間の縁って不思議なものです。

鯨ヶ丘は存在自体、今回の仕事で初めて知ったのですが、平野にポコっと盛り上がった小高い丘です。遠くから見るとクジラのようだから、鯨ヶ丘なのだそうな。丘の上には昭和な町並みとたくさんのお寺や神社が残っていて、写真教室をやるにはぴったりなロケーション。実際よく使われているみたいです。



■EOS 6D+EF24-70mmF4L IS

お宮さんの境内で子猫を抱いた女の子に遭遇。捨て猫を拾ったんだそうです。その前に立ち寄ったお寺でも、同じくらいの小さな捨て猫がいて、かなり弱っていたので撮影教室に参加されていた方が中抜けして動物病院へ連れていってくれました。たぶん2匹は兄弟ですが、どこではぐれてしまったんだろうか。

天気にも恵まれ、楽しかった撮影会の後は急いで東京へ。夜は今月2度目の寄席の撮影でした。まだ詳細はヒミツのアッコちゃんですが、今撮っている寄席の写真は来年本にまとめられる予定です。お楽しみに。

2014年9月25日木曜日

暑さゆえ

今日は朝からスタジオ撮影。とても楽しい現場で、毎日こんな仕事ならいいのになぁ。後処理する時間も必要なわけですが。

機材も少ないし、その後外回りもあったので交通の便が悪いスタジオまで電車+徒歩で行ったのですが、うっかり長袖を着たばっかりに暑いのなんの…。おまけにスタジオも温室みたいだし。

その後、打合せで入ったスタバでは「どうせ冷房ガンガン効いてるだろ」と思ってホットを頼んだら、故障してるの?ってくらい冷房効いてないし。こうしてこの時期は決まって体調を崩すのであります。皆さまもご自愛くださいませ。



■FUJIFILM X30

先週から使っているX30ですが、肩の力を抜いて撮るにはちょうどいい感じ。これ持ってアメリカかヨーロッパでもぶらっと旅したいなぁ…。でもその前に明日明後日は納豆の国で仕事。NATOの国だったらよかったんですけどね。

2014年9月24日水曜日

此岸から彼岸

昨日は年に2回のお彼岸の中日。太陽が真東からあがって、昼と夜の長さがイコールになるこの日は、七面山でダイヤモンド富士が拝める日でもあります。

というわけで今回も「七面山を登る会」を主催。秋のお彼岸はなかなか晴れず、僕も登り始めてから4年連続で雲を拝んできましたが、今年は見事なダイヤモンド富士でした(こんな感じ)。秋で晴れたのは7年振りだか8年振りだか、ともかく久しぶりだそうです。


■EOS 5D MarkIII+SIGMA35mmF1.4 DG

ダイヤモンド富士もきれいですが、その光が敬慎院の随身門から本堂に向かう光景も神秘的。この光が本堂に安置された本尊・七面山大明神を照らし、さらに西へ抜けて琵琶湖、出雲大社、そして海を越えて悟りの世界である彼岸へと向かいます。

というわけで我々のいる此岸と彼岸がもっとも通じる日が、お彼岸の中日なのです。まるでお坊さんの説法のようですが(汗)。僕も先日が祖母の一周忌で、全然お墓参りに行けていないので、敬慎院で御回向を上げていただきました。


それはともかく、秋のお彼岸は一昨年・昨年と十数名の大所帯でわいわい登ってきましたが、今年は平日と重なったこともあって、僕を含めて6名と少なめ。でもなかなか濃いメンバーで、楽しく登ることができました。

何より楽しませてくれたのが、登り始めてすぐに遭遇したメキシコの考古学者・ガルシア博士。メキシコシティの繁華街ですれ違ったら、失礼ながら絶対に避けたくなる巨漢でコワモテの風貌ですが、実際は人懐っこくてお茶目なおじさん。最初はあまりに苦しそうな姿に心配しましたが、我々一行とほぼ同じペース(登山口から山頂敬慎院まで4時間半)で登ってきて、途中ですっかり仲良しに。夜は助手さんたちも交えて一緒にお神酒を飲んだり、翌朝一緒に御来光を撮影したり、さらに夕方には下部温泉駅で再遭遇したり…。


■iPhone5s+Instagram

右端がガルシア博士。マヤ遺跡の研究の第一人者で、今回は支倉常長のメキシコを訪れて400年にちなんだ交流で来日中。太陽信仰について調べていたら七面山の存在に行き当たり、ぜひ行ってみたいと思っていたそうです。来月は上智大学で講演をするそうで、僕もお招きいただいたので伺う予定。でもスペイン語で翻訳なしって…これからスペイン語の特訓だな(笑)。

七面山は来年3月のお彼岸もまた登る会をやるつもりです。それ以外のタイミングでも希望者がいれば調整しますので、お気軽にメールください。

2014年9月21日日曜日

X30買う

昨日発売された富士フイルムのデジカメ・X30を、まさに昨日買いました。仕事柄「すでに試したんでしょ」と言われそうですが、X30に関しては現物を見ずにカメラ屋さんへ予約→購入です。

仕事に使わないカメラは買わない、という憲法をかれこれ3年近く守ってまいりましたが、このたび条文の仕事を「しごと」に改正する案が可決。私事に使うものも買ってよいことになりました。なんてバカバカしい話はさておき、まあ小さくて便利でよく写るカメラが欲しかったんです。

本命は来月発売されるキヤノンのPowerShot G7Xだったんですけどね。電動ズームのカメラって絶対に面倒臭くなるのがわかっていて、どうしようかな…と思っていたら、ノーマークだったX30の存在に気付いた次第。X10やX20も欲しいと思ったことはあるんですが、富士のカメラって他のメーカーにはない良さもあるけど、他のメーカーにはある当然のことが抜けていたりして、どうも納得がいかず…。

X30もざっと4つほど耐え難い不満があるんですが、でもデザインはかっこいいし、何より写りもいい感じです。しばらくはかわいがってあげようと思います。明日明後日は先週に続いて七面山ですが、早速持って登ります。



■FUJIFILM X30

新しいフィルムシミュレーション「クラシッククローム」で撮影。まさに僕の理想とする仕上がりです。

2014年9月20日土曜日

年の一度の仕事&今月の仕事

一昨日昨日と毎年この日に行われる七面山敬慎院の大祭へ行ってきました。僕の主たる目的はというと、大祭そのものもそうですが、敬慎院のお坊さん&従業員さんの集合写真を撮ること。

敬慎院ではお坊さんも従業員さんも交代で勤務しているので、全員が揃うことはほとんどありません。その数少ない機会が大祭というわけです。昨年の集合写真は今年の年賀状に使っていただきました。来年の年賀状もたぶんそうなると思うので、今年敬慎院を訪れた方はお楽しみに。

しかし山の上のお祭りは、地上のお祭りとは違った雰囲気でこれがいいんですよね。以前働いていたお坊さんや顔見知りの信者さんなどにお会いできるのもまた楽しみだったりします。



■EOS 5D MarkIII+SIGMA50mmF1.4 DG

昨日の夜明け前は富士山が厚い雲に覆われていましたが、御来光に合わせて読経が始まると…雲が少しだけ切れて富士山の山頂が!

下山した後は打合せのため、急いで東京へ。夜9時に帰宅すると、そのまま倒れこむようにベッドへ直行。このところ睡眠時間が3~4時間という毎日でしたが、久しぶりに2桁睡眠でした。


そして今日は写真関係の雑誌の一斉発売日。「日本カメラ」10月号では、「新・銀塩写真の楽しみ方」という連載に登場しています。さまざまな写真家が自慢の暗室を紹介するというコーナーですが、僕はたぶん初めて暗くない暗室(?)を披露しています。

それからこの雑誌はお初ですが「フォトコン」10月号で、オリンパスのM.ZUIKO25mmの特集をやっています。標準レンズ好きの僕としては、とても楽しい企画でございました。

それからそれから「デジキャパ!」10月号では、いつもの照英さんとの連載で飛行機撮影を、「CAPA」10月号ではオリンパスE-PL7を紹介しています。というわけで先月末~今月あたまはよう働きました。今月末~来月あたまは少し休みたいです。

2014年9月14日日曜日

小さな中学校の大きな祭

一昨日昨日はいつもの山梨県早川町。

一昨日は町内を回って、撮らせていただいた方々へ写真を配っていたのですが…南アルプスの玄関口である奈良田で、スケッチブックに「52号線まで」と書いて掲げている青年に遭遇(こんな姿)。

福岡の大学生で、新潟まで40台くらいをヒッチハイク。それでもって立山から南アルプスまで縦走して、山を下ってきたところだとか。これまでヒッチハイクの旅を相当重ねているらしく、300台くらいにお世話になってきたそうです。僕は301台目くらいだね。

52号線まで行く時間はなかったんだけど、途中まで送ることに。そして幸運なことに、途中で川崎ナンバーのパジェロに遭遇。バトンタッチしました。次の目的地は香川の金毘羅さんだそうです。もう着いているかな。


そして昨日は町で唯一の中学校で行われる白鳳祭を撮影。文化祭と体育祭が一緒になった行事で、朝から太鼓の演舞・演劇・合唱・大縄跳び・綱引き・障害物競争・生徒vs先生vs父兄の対抗リレー・再び合唱・フォークダンス・感想発表会…と日没までプログラムが盛りだくさん。

全校でたった29人しかいないので、1人1人が否が応でも目立ちます。だからすべて全力です。生徒も大変だけど、付き合うお父さんお母さんもこりゃ大変。そしてカメラマンの僕もさすがにバテました…。

しかも最後は…


■EOS 5D MarkIII+SIGMA24-105mmF4 DG

早稲田大学競走部出身、リレーでは本気で生徒を蹴散らし、優勝の原動力になった教頭先生プレゼンツ・早川中学校大花火大会! 生徒のみんなも涙・涙・涙…。

規模は小さいけれど、生徒の絆の強さや逞しさを感じた一日でした。教育環境を求めて都会から早川町へ移住してきた家族も結構いらっしゃるのですが、そう考えるお父さんお母さんの気持ちが少しわかりました。そんな雰囲気がちゃんとフィルムに写っていればいいんですが。

2014年9月9日火曜日

月とスカイツリー

今日はスーパームーンだということで、うちのマンションからスカイツリー方面に超望遠レンズを向けると…。



■EOS 5D MarkIII+TAMRON150-600mmF5-6.3VC

月とスカイツリー!

…というのは半分くらい嘘で、思いつきでカメラの多重露光機能を使ってみました。滅多に使わない機能だけど、こういうときに使うんですな。Photoshopならもっと簡単にできるんですけど。

ちなみに露出はISO800のF11で、スカイツリーは0.6秒。対する月は1/320秒。光量差は絞りにして約8段、単純な数字では約250倍です。計算間違ってなければね。

2014年9月7日日曜日

「柳家我太楼独演会」

今宵はある仕事で大変お世話になっている落語家・柳家我太楼師匠の独演会へ。

とくに頼まれていないけど、お節介で高座を撮らせていただきました。日頃の御礼も込めて、撮った写真は煮るなり焼くなりお好きにどうぞということで。そんでもって師匠からもぜひ写真使ってくださいなと言われましたので…。



■EOS 5D MarkIII+TAMRON150-600mmF5-6.3VC

1本目は東関部屋の床山さんだった経験を生かした(?)相撲ネタ。写真の2本目は古典の「禁酒番屋」。ついこないだ、別の師匠が「禁酒番屋」を演っているのを聞いたばかりですが、同じネタでも全然違う噺に聞こえるから不思議。

同じ被写体を撮ってもカメラマンが違うと全然違う写真になるのに似てるのかな。似てないか。

実は今日の会場、うちからたったの徒歩10分。当然打ち上げにもお呼ばれしたのですが、先週からの夏風邪が一向によくならないので、日付が変わった時点で失礼しました。終電を気にしないで飲めたのになぁ。っていうか終電を気にしないで飲む関係者の多さにびっくりしました(笑)。

2014年9月6日土曜日

どつかれて真鶴

昔、久しぶりに会った知り合いが真っ黒に日焼けしていたので、どこか行ってたんですか?と尋ねると…

「1か月ほど真鶴に行っていたんですよ」

真鶴…漁師のアルバイトでもしてたのか? と思ったらマナヅルじゃなくて、ヒマラヤのマナスルでした。という話を思い出した昨日の真鶴。



■OLYMPUS OM-D E-M1+M.ZUIKO14-42mmF3.5-5.6

使いかけの青春18きっぷを消化するために無理矢理行ったんですが、東京から1時間半くらい、運賃が片道2000円弱で、青春18きっぷの小旅行にはぴったりですね。

もっとも僕は急用ができてしまい、滞在3時間くらいで東京へ引き返すことに…。本当は歩いて真鶴半島を一周するつもりでしたが、港の周辺をうろついて、魚の定食を食べただけで終わってしまいました。なかなか小旅行って難しいですな。

2014年9月2日火曜日

温帯会議室

今日は朝から霞ヶ関のナントカカントカ省で撮影。東京は久しぶりに蒸し暑かったのですが、霞ヶ関の庁舎内も28度設定で非常に暑く…。

そんな状況を予想してシカノは恥を覚悟の上、場違いな超薄着で赴いたのですが、被写体の偉い方にはもちろん上着を着ていただき…。撮影が終わって僕が「ハイ!上着は結構です」と言った途端、「これはたまらん!」と急いで上着を脱いでおられました。

たしかにあの暑さはクールビスじゃないと仕事に支障きたしますな。いやクールビスでもしんどいかも。



■EOS 5D MarkIII+SIGMA24-105mmF4 DG

2014年9月1日月曜日

いい男

昨日ですが、久しぶりに谷中の朝倉彫塑館へ。昨年秋まで改修工事で4年ほど閉館していたので、近所だけど訪れたのは5年か6年ぶり。一時はよく来ていたので、そんなに経った気がしないんですがね。

館内で工事記録のビデオを上映していましたが、担当していたのは身延山五重塔でお世話になった文建協さんでした。壁がびっくりするくらいピカピカになっていましたが、それは建てた当時に戻したということで、身延山五重塔もいろいろ大変だったけど、朝倉彫塑館も相当大変だったんだろうなと。



■SIGMA dp2 Quattro

館内は撮影禁止ですが屋上庭園だけはOK。屋上の住人は相変わらずでした。

この後、新宿のゴールデン街で日曜だけ店長をしている友人に誘われ、ゴールデン街の納涼祭へ。ほとんどの店がチャージなし・1杯500円で飲めて、さらにスタンプラリーもやっているとあって、見たこともないほどの人・人・人…。

ずいぶん飲み過ぎてところどころ記憶がないんですが、2軒目に行ったゲイバーのイケメン店長から通りすがりにいきなり尻を触られ、耳元で「アンタ、女にはモテないと思うけど、男にはモテるわよっ!」と言われたことだけははっきり覚えています(笑)。なかなかに楽しい夜でありました。