2008年9月29日月曜日

天津の名物といえば…

昨日は天津へ行ってきました。



天津といえば甘栗……ではなく。実は天津甘栗というのは北京産の栗なのだそうです。それを天津の港から日本へ輸出したので、日本では天津甘栗となったそうな。だから中国人に「天津甘栗」といっても「???」です。目黒のサンマみたいなものですかね。いやちょっと違うか。



天津の本当の名物といえば「狗不理(ゴブリ)」という肉まんです。それを見ると犬が理性を失う(=狗不理)ことからその名が付いたとか。
ちなみに水餃子も名物で、そちらは「猫不聞」だそうです。猫がいうことを聞かない……って猫はもともということを聞かないと思いますが。



080927_a_11787 これが狗不理■GR DIGITAL II



ちなみに天津へは鈍行列車で行くはずでしたが、チケットがとれたので中国新幹線で行ってきました。行きは在来線を走る新幹線で天津まで40分。帰りは新線を走る新幹線で30分。
帰りの新幹線は液晶の速度表示があるのですが、乗客はみんな身を乗り出して凝視。そして最高時速はなんと336km……。後ろにいるおじさんも思わず「サンバイサンシーリュー!(336)」と叫んでいました。っていうかすごく揺れて恐かったんですけど……。





080927_b_11793 天津駅にて■GR DIGITAL II



080927_c_11800 これが中国新幹線■GR DIGITAL II



080927_d_11804 車内。みんなドア上部の液晶に釘付け■GR DIGITAL II


今日は北京市内で撮影。国慶節前とあって渋滞が激しくて、慌ただしい撮影になりましたが無事終了。で明日帰国します。





2008年9月27日土曜日

大山子798芸術区

今日は撮影で大山子798芸術区へ。
今年3月に行ったときはそこかしこが工事中でしたが、すっかりきれいに生まれ変わっていました。以前はいかにも「共産圏の工場の跡」といった感じで、それはそれで味があったんですけどね。今は大学のキャンパスのような雰囲気です。でもパイプラインなどはそのままで、工場萌えな方にはたまらないスポットだと思いますが。

撮影が忙しくてギャラリーを全然回れませんでしたが、お昼にカフェで食べたパスタがおいしかったです。って北京に来てからこってりしたものばかり食べているせいですね。



明日はお隣の天津へ行ってきます。といっても電車で2時間の旅。朝6時起きです。早く寝よう。



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080926_c_11754 ■すべてGR DIGITAL II



2008年9月26日金曜日

快適北京

北京は昨日今日といい天気。昨晩はきれいに星が見えました。モンゴルからの風が涼しい……というか肌寒いくらいなんですが、シカノにはちょうどいいです。いや、やっぱり寒いかも。



080925_b_11723 北京的駅前商店街■GR DIGITAL II



2008年9月24日水曜日

新しいEOS

あちこちから「土曜から使っているカメラは何?」というメールが……。



正解はEOS50Dでした。すいませんね、ゼロがひとつ多くて(笑)。



今日は50Dを使って表参道で撮影。映像エンジンがDIGIC4とひと世代新しくなったおかげで、いつも使っている1D MarkIIIより階調や高感度の描写がとてもいいですね。値段は1/3なのに……。
これなら予約中の5D MarkIIにも期待ができます。年内に届くといいなぁ。





080923_7968 とてもガンダムなアウディのビル■EOS50D+18-200mm



明日から29日までは北京です。いま猛烈な勢いで仕事を片付け中。それが終わると荷造りです。今晩は寝られるのだろうか……。



2008年9月21日日曜日

根津の例大祭&写真甲子園OB・OG展

今日は根津神社の例大祭に行ってきました。予報が外れていい天気でした。



でも本番は明日。予報は相変わらずよくありませんが、今日のように外れてくれることを祈りつつ……。
なにせ今日はまだお祭りムードといった雰囲気ではなく、あまり写真も撮れませんでした。しかも使ったカメラは今日初めて使う機種(名前は……ナイショ♪)なので、いまいちリズムに乗れません。さっきパソコンで開いたら、撮れる絵はとてもきれいなんですが。



080920_0004 ただしこれはそのカメラで撮ったものではなく■GR DIGITAL II



長屋が並ぶ下町風情たっぷりな住宅街に、突如現れる古い教会(もちろん現役)です。僕は高校生の頃からよくここを撮っているんですが、周囲には少しずつタワーマンションが増え……。
根津の例大祭も過去何度か撮っているんですが、行くたびに撮りにくくなっています。背景がタワーマンションでは絵にならないし、担ぎ手も減っているような気が。でも明日はきっと盛り上がるだろうと期待しています。



撮影の後は地下鉄に乗って銀座のキヤノンギャラリーへ。24日(水)までやっている「写真甲子園OB・OG写真展」を見てきました。僕は4年前から取材に行くようになりましたが、その初取材のときに選手として参加していた村上君が中心となって企画したそうです。
村上君も今は大学4年生。いつからかアルバイトで中井さんの助手をしていましたが、来年春からは正社員で中井さんの助手です。いや正社員だから助手じゃなくて撮影もするだろうけど。まあせいぜい頑張ってくれ村上、そしてヤツをかわいがってやってください中井さん。





で、今年の写真甲子園を取材した様子が、今日発売のCAPA10月号に掲載されています。



080920_b_8954 見開き扉に使った写真■EOS-1D MarkIII+16-35mm



編集のミズサワさんから「青空バックで爽やかな感じの、見開きにバーンと使えるのを撮ってくださいな」と頼まれ、そんな感じで撮ってみました。
扉のカットは狙わないと撮れないのですが、高校生のじゃまはできないので毎回苦労させられます。逆にいえばこの1枚を撮るために3日間、朝から晩まで高校生たちを追いかけているようなものです。
よく人から「写真甲子園の取材って楽しそうですね」といわれますが、結構大変なのです。今年は2日目の朝に上富良野でこの写真が撮れて、その場でミズサワさんと「もうこれに決まりでしょう」となったので少し楽でしたが。



というわけでCAPA10月号をぜひご覧ください。また同誌のプレゼントコーナーでは僕の北京土産がありますが、本人が微妙な表情で登場しているのでぜひご覧にならないでください。



2008年9月20日土曜日

己の限界を知る

昨日は標高1982mの霊峰・七面山に登り、古式ゆかしい大祭を撮影。そして今朝下山しました。

七面山の登山道はほとんどが急斜面&段差。僕は半分くらいの地点で脚が1cmも上がらなくなってしまいました。日頃階段を登ることが少ないうえ、機材や防寒着で10kg以上の荷物を抱えていたため……いや単なる体力不足? 結局残り半分は“先達”にザックを背負っていただきました。それでも山頂まではまさに這々の体。ああ情けなや。
なお所要時間は7時間。地元の人は平均4時間、若い人は2時間くらいで登るようです。



日暮れとともに始まった大祭はとても厳かで、そしてどこか懐かしい雰囲気。僕も疲れを忘れて夢中でシャッターを切り続けました。そして狙い通りのカットを撮影。合間には地元の人たちと囲炉裏を囲んだりと、貴重な一夜を過ごすことができました。
またこの時期、晴れていれば富士山の向こうにご来光が拝めるのですが、今朝はあいにくの曇り空。でも幻想的な雲海を見ることができました。これもベストとはいえないものの、まずまずの収穫。

そして下りは荷物を整理して、最低限の機材や荷物だけを“先達”にお借りした小さなリュックへ。残りの機材は防寒着でくるみ、登りで使ったザックに積めて、貨物用のリフトで下ろしてもらいました。
膝がかなり笑いましたが(本当にゲラゲラと笑っているかのように痙攣)大きなトラブルや他人への迷惑もなく、3時間で無事下りることができました。それでも地元の人たちは僕の1.5倍くらいのスピードで駆け下りていましたが……。
また今回の大祭では92歳と95歳のおばあさんが参加されていました。たまたま下り道でお会いすることができたのですが、とても90歳代とは思えぬ軽快な足取りでした。



午後6時に帰宅すると、荷物を玄関に置いてすぐに打合せのため外出。11時半に再び帰宅して、P-7000に落としてあったデータをハードディスクにコピー。まとめてドボンで済んでしまうのは、疲れたとき最高に助かります……。



明日・明後日は根津神社の大祭を撮りに行きますが、天気が心配です。でも雨は雨なりの写真が撮れるので、あとは天にお任せです。



080919_11676 七面山から富士山を望む■GR DIGITAL II



2008年9月18日木曜日

ついに5D MarkIIが!

ついにキヤノンからEOS 5D MarkIIが発表されました。ずいぶん待たせやがって……。



ええ、もちろん予約しましたとも。インターネットで山梨のホテルから。便利な世の中ですね。



しかしまあスペックはほぼ予想通りでしたが、2110万画素はまさか……でした。最上位機種と一緒です。でも値段は半分以下。30万円前後にD700、α900、そして5D MarkIIとフルサイズ機が並ぶ構図です。完全に価格競争へ突入ですね。まあ3機種ともそれぞれ魅力があるので、ユーザーとしてはうれしい限りです。

あと気になるのは同時に発表されたEF24mmF1.4L II。ただのEF24mmF1.4Lを持っている僕としては、なんだか悔しいような寂しいような。今のレンズにも十分満足しているんですが、たぶん「何か」が相当よくなっているのでしょう。でもさすがにこれは買い換える勇気が……。



明日は雨にも負けず風にも負けず登山です。機材をボディ2台にレンズは広角・標準・望遠のズーム3本、それにクリップオンストロボと最小限にしてパッキング。でも防寒着や水、食料などを詰め込んだら、結局ザックは重たいままです。
でも山頂は相当寒いらしいので仕方ないですね。





080917_11650 中央道にて。ちゃんと乗せてやれよ…■GR DIGITAL II



2008年9月17日水曜日

秋の京都でバックパッカー?

今日は清水寺の近くで夕方4時過ぎに撮影終了。同行しているビデオのカメラマンさんの車でホテルへ戻る予定だったんですが……。



夕焼けがきれいだったのと、明後日の登山の予行演習(?)ということで、取材先からあてもなく歩くことにしました。カメラ2台・レンズ7本・ストロボ・ストレージ、計15kg近い機材をドンケのザックで背負いながら……。



産寧坂を抜けて八坂の塔あたりをふらふら(つまり撮影。荷物のせいで足取りもふらふらですが)。その後八坂神社経由で祇園白川あたりをまたふらふら(同)。鴨川を渡って河原町で明後日用のトレッキングシューズを買い、以前は京都に来たら必ず寄っていた新福菜館で夕食。ここのラーメンとチャーハンはとても濃厚な味で、旅の疲れを癒してくれるのです……。
そして食後の運動ということで四条烏丸駅まで歩いて、地下鉄でホテルへ戻りました。

080916_a_11503 080916_b_11533 080916_c_11604 産寧坂~八坂■GR DIGITAL II



今日は相当な距離を歩きましたが、やはり両肩+腰で荷物を抱えるザックはいいですね。全然疲れません。明後日の登山もなんとかいけそうです(いけないと困るんだけど)。



しかし祇園白川にてGRD2でスナップしていると……あちこちのカップルから「シャッター押してもらえますか?」。
観光地で一眼レフを使っているとよく声を掛けられるんですが、GRD2でも同じでした。まあ結構ムキになってガシガシ撮っているんで、「こいつならちゃんと撮ってくれそうだ」と思うのかもしれません。



でもおかしいのが、僕がツーショットを撮ってあげた後、決まって女性の方が



「お撮りしましょうか?」



いや、僕は撮っていただなくても……。でも「お願いします」とカメラを渡して、真顔でコマネチでもすればよかったのかもしれません(よくないよくない)。
まあ重そうなザックを背負って、コンパクトカメラでパチパチやっていたら、貧乏旅行中のバックパッカーにしか見えないですよね。

080916_d_11636 080916_e_11642 祇園白川にて■GR DIGITAL II



2008年9月15日月曜日

P-7000を購入

今日久しぶりに大きな(?)買い物をしました。



エプソンのストレージP-7000です。明日から2週間、旅をしながらの撮影が続くので(土日は自宅には戻るんですが、その2日間も撮影……)思い切って購入しました。毎晩ホテルや自宅に戻ってからパソコンに外付けハードディスクをつなぎ、ちまちまカードを取り込んでいくのは結構面倒なものです。それよりもなによりもミスが恐いです。
でもこれがあれば移動中や食事中に随時取り込んでいけるし、確認も楽です。



実はストレージはこれが3台目。1台目は初めてデジタル一眼レフ(EOS20D)を買ったとき、同時に購入したソニー製の20GB。でもこれ、液晶画面がないので画像はおろか文字情報すら表示されず、与えられる情報はランプのみ……。データを取り込んでも、ちゃんと取り込まれたのかどうかわからないのです。なので安心して使えず、すぐに使わなくなってしまいました。



2台目はエプソンのP-2000(40GB)。これはごく最近知り合いからいただいた“お古”です。北海道や北京で使って「やっぱりストレージあると便利よのう」と思いましたが、如何せん古くて動作がのろい。それに40GBしかないので、1日で10~20GBは撮る僕にはちょっと容量不足。やっぱり100GB以上ないとなあ……と思っていたところに、160GBのP-7000が登場したわけです。



これまでもエプソンのP-5000かキヤノンのM80を何度か買おうとしましたが、80GBという容量がネックでした。1週間くらい撮影に出ると、蓄積されるデータがちょうどそれくらいなのです。でも160GBあれば安心です。
しかもこれまで使ってきたUSBのモバイルハードディスクを直接つないでコピーできるので、一杯になったときや二重のバックアップをとりたいときも便利。79980円のモトはとってくれそうです。



080914_11480 左から1台目、2台目、そして今日買った3台目。



明日から水曜までは京都で蒔絵の職人さんを撮影、そのまま山梨に移動して、木曜は標高1982mの七面山に登山。翌朝に富士山のご来光を撮影(ただし天気次第……)して帰京。土・日は根津神社の例大祭を撮影して、その後は……いや、あまり先のことを考えると気が重いのでこの辺で……。



2008年9月13日土曜日

ここにもゴミ問題

今日はカメラメーカー3社のサービスセンター回り。レンズを1本修理に出し、昨日清掃に出したカメラを受け取り、同じく昨日修理に出したカメラを引き取ってきました。



実は前回北京に行ったときGR DIGITAL IIのセンサーにゴミが付いてしまい、状況によってはくっきり写ってしまうのです。ゴミが入り込むのは仕方なさそうな構造ですが、かといって清掃するには分解せねばなりません。とりあえず振ったりしてみましたが(笑)当然無意味でした。



そこでメーカーに問い合わせたところ、保証期間内なら無料で対応。しかも午後2時までなら即日完成、それ以降でも翌日に上がるとのこと。で昨日修理をお願いしたわけですが。



今日受け取りに行くと、なんとレンズが新品に交換されていました。ゴミが入っただけで新品に交換なんて、ちょっともったいない気がしますが……と窓口の方に話したら「機構上そうなってしまうんです」。まあメーカーとしては想定内で、シカノごときが心配することじゃないのかもしれません。



ついカバンのポケットなどに放り込んでしまうGRD2ですが、ゴミが入らないように専用ケース買おうかな。





080912_0013 これぞジャパニーズビューティー■GR DIGITAL II


修理から上がって試し撮りをしてみましたが、SDカードを持っていなかったので、内蔵メモリでちょこっとしか撮れませんでした。逆にいえばSDカードがなくても撮れるだけありがたいですが。



2008年9月12日金曜日

9.11になると思うこと

今日は9.11……そう、ニューヨークでテロがあった日でした。



7年前の今日、僕はIT企業に勤めていて、翌日朝には取引先でプレゼンが控えていました。誰もいないフロアでその企画書を書いていると……夜9時過ぎ、他のフロアにいる同僚からメッセンジャーで「貿易センタービルに飛行機が突っ込んだぞ」。僕は一瞬東京の世界貿易センタービルかと思いました。慌ててYahoo!のニュースを見ると、それは浜松町ではなくマンハッタンでした。え?あのビルに飛行機?避けなかったの?



そう思ってメッセージをくれた同僚のフロアに行ってみました。そこは制作部門の部署が集まっていて、夜中でも多くの社員がいます。中に入ると、片隅にあるテレビに社員たちが釘付けになっていました。
そして朝まで多くの社員がニュースに見入っていました。夜が明ける頃になり、僕は慌てて席へ戻って企画書を仕上げました。



それから半年ほどして僕は会社を辞め、一応転職先を探したり、声を掛けていただいた会社へ話を聞きに行きました。「来てくれ」という話はいっぱいあったのですが、どうにも決断ができず、前の前の会社から紹介された大手出版社で“とりあえず”フリーとして書籍の編集をやるようになりました。
するとたちまち数ヶ月先までスケジュールが埋まってしまい、いざ転職しようにもできなくなってしまいました。さて、このままフリーで仕事をするのか、どこかで区切りをつけてちゃんと転職するのか……。

そんなことを考えたのが6年前の今日、つまりテロから1年後です。そのとき僕はニューヨークにいました。会社を辞めた直後に“自由になった記念として”初めてニューヨークを訪れたのですが、そのときなぜか「9.11も行くぞ」と思ったのです。
9.11、夜明け前にミッドタウンの安宿を出て、地下鉄でグラウンド・ゼロに行くと、すでに周辺は人でいっぱいでした。夜明けとともに式典が始まり、ブッシュ大統領やジュリアー二前市長、ブルームバーグ市長が読み上げる犠牲者の名前を、集まった人や通勤途中の人たちが静かに聞いていました。



そういえばグラウンド・ゼロで追悼文を読んでいる遺族を撮影していると、隣でもニコンの一眼レフを持った日本人青年が熱心に撮影していました。数年後、友人から紹介された写真家が作品を見せてくれたのですが、その中にどう見てもあのときの青年が撮ったとおぼしき写真が。「このとき青いリュック背負って、ニコン使ってたでしょ?」「はい、でもなんで知ってるんですか?」「だって隣にいたもん」。世の中狭いもんです。
彼の他にも、その後知り合った同業者に、やはりあの日グラウンド・ゼロに行っていたという人が結構います。今思えば安易というか単純だなあと思いますが、写真家とはそういうものなのかもしれません。



結局僕はそのままフリーになる道を選びました。正確には流されていったというべきかもしれませんが、今思えば大正解だったかもしれません。
ニューヨークはその後も数回訪れましたが、行くたびに現地在住の写真家と知り合ったり、ギャラリーでそうした人たちの作品を見るようになりました。すると「住んでるやつにはかなわないなあ」と思うようになり、また仕事が忙しくなったこともあって足が遠のいてしまいました。もう4年ほど行っていません。また行きたいとは常に思うんですが……。



そして今は北京を一生懸命撮っています。ほんの1年半前まで中国にも北京にも興味がなかったのに、よもや中国語を習い、現地で仕事をするようになるとは……。
北京はニューヨークと違って「どこを撮ってもそれなりに絵になる」わけではありません。むしろとらえどころのない町です。でもあの不思議な熱気を目の当たりにするたびに、今撮らなかったらいつ撮るんだ(むしろ撮り始めるのが遅かった)と思います。
でも数年後に振り返ったとき、「なんであんなに撮ってたんだろう」と馬鹿馬鹿しく思うかもしれません。あるいは「もっと他に撮りようがあっただろうに」と実力のなさを嘆くかもしれません。結局のところ、その両方を感じるのだろうと思いますが。



かといって写真家は被写体を追わなくなったらおしまいです。しかも被写体は待ってくれません。写真とは難しいものです。

(というようなことを昨年か一昨年もブログで書いた気がしますが……笑)



080911_a 080911_b 080911_c 080911_d 2002年9月11日、グラウンド・ゼロにて■Mamiya6MF



話は変わりますが、今日はオリンパスギャラリー東京で、薬師洋行さん&Arthur THILLさんの写真展「第29回北京夏季五輪・同一ケ梦想 -想いは一つ、アスリートの夢-」のオープニングパーティーに行ってきました。内容はタイトルの通り、北京五輪で捉えたアスリートたちの姿です。
薬師さんとは中国仲間の山本さんを通して知り合ったのですが、僕が写真を始めた高校生の頃、薬師さんはキヤノンのカタログで「ニューF-1ハイスピードモータードライブ」という化け物のようなカメラ(なにせ電池が単3×20本、お値段は130万円)を手にしていました。それを見たシカノ少年は素直に「スポーツカメラマンってカッコいいなぁ」と思ったものです。以前その話を薬師さんにしたら「あはは!よくあんなクソ重たいの使ってたなぁ~!」と笑っておられました。



その薬師さんが今日のパーティーで「もっと腕を磨いて次のオリンピックも頑張ります」とご挨拶されていました。僕からみれば何をおっしゃる…ですが、ご本人はなかば本気なのかもしれません。巨匠と呼ばれる方ほど「まだまだ」という欲が強いように感じます。写真とはやはり難しいものです。



2008年9月9日火曜日

静かな夜

打合せで昼から銀座→六本木→西麻布とハシゴ。最近都心を歩くことが少ないので「ああ、東京だなぁ」と思ってしまいました。

今のマンションに引っ越してもうすぐ1年ですが、ベランダの向こうが広い公園、しかも周囲は静かな住宅街なので、あまり東京に住んでいるという実感がありません。いま外を見ても真っ暗闇だし、聞こえるのは虫の声だけ。網戸からは涼しい風が入ってきます。

前のマンションは8車線の国道沿いだったので、朝(必ず渋滞)はまるでニューヨークの交差点のような騒々しさでした。それはそれで「都会に住んでる感」があったんですが、やっぱり住環境は静かな方が精神的によろしいですな。



080908_a_11458 080908_b_11464 おまえも静かな方がいいだろ■GR DIGITAL II


080908_c_11436 おまけ。



2008年9月7日日曜日

いまごろ夏バテ

北京から帰ってきてまだ1週間経っていないんですが、なんだか遠い昔のような気が。帰国してから慌ただしい日々で、少々バテ気味です……。



昨日も山梨から中央道で帰ろうとしたら、事故のため相模湖インターから先が不通……。甲州街道に下りると、同じく中央道を下ろされた大型トラックやトレーラーで大渋滞。帰宅したらもうぐったりでした。



来週はちょっとゆっくりできそうですが、再来週は4泊5日でちょっとハードな旅に出ます。2000m級の山に登ってきます。というわけで体力をつけなければ……と思って料理をしていたら、油がはねて左腕を火傷してしまいました。ふつうなら病院行きになりそうなくらいひどいんですが、別に跡になってもいいやと放置しています。
ちなみに右腕には同じ理由で高校生のときに火傷をした跡が残っています。そのときの方がひどかった記憶がありますが、目立たなくなるまで10年以上かかりました。皆さんも火の扱いにはご注意を……。





080906_7476 北京・大望路にて■EOS-1D MarkIII+16-35mm



2008年9月4日木曜日

帰国早々、涙そうそう

昨晩11時過ぎに北京から帰宅。そして今日は早朝から取材。うちに戻って山のような原稿と格闘中です。まだまだ終わらないけどちょっと一服……。


080903_11384北京・華貿中心にて■GR DIGITAL II

スパイダーマン?



2008年9月3日水曜日

北京→ソウル→東京移動中

ただいま帰国のためソウルでトランジット中です。韓国はインターネット先進国だけあって、仁川空港では高速ワイヤレスLANがタダで使えます。成田や北京は有料なのに……。



昨日は夕方ちょっとだけ自由時間があり、こちらの友人と待ち合わせて南鑼鼓巷(ナンローグーシャン)に行ってきました。古い四合院をリノベーションしたカフェや雑貨店が立ち並び、多くの観光客が集まる通りです。ちなみにこのブログのタイトルにある写真(おじいさんが三輪車を押している)も、以前南鑼鼓巷で撮ったもの。
もっとも地元市民にはあまりなじみがないらしく、友人(中国人)は存在すら知りませんでした。



南鑼鼓巷はバックパッカー向けの宿ができたことから外国人が集まり、また写真家や映画関係者たちが副業で次々にカフェを開き、いまや北京有数の観光スポットになっています。というか訪れるたびに観光地化が進んでいて、うーん……という気がしないでもありませんが、取り壊されるよりはずっとマシかもしれません。



ちなみに一昨日も、よく行く南鑼鼓巷のカフェで撮影をさせてもらったのですが、協力してくれたお礼に何か注文していこうとしたら、オーナーのお母さんが厨房のエスプレッソマシンを指さして「私は留守番なの。これの使い方わかる? わかったら自分でいれていいわよ」。
でも見るからに年代モノの業務用マシン。僕にはチンプンカンプンで結局何も頼まずに出てきてしまいました。コーヒー飲みたかったんだけど。



昨日はそのカフェではなく、新規開拓ということで四合院を使ったホテルの屋上にあるカフェに行ってみました。





080902_7640 屋上からの眺め■EOS-1D MarkIII+16-35mm



今度の撮影に使えそう……。

などと次の北京行きを考えてしまう帰国の途上であります。



2008年9月2日火曜日

泳いじゃいけません

北京は昨日に続いて今日も快晴。というか昨日より快晴。2日続けてこんなに晴れるなんて珍しい、と地元の人たちも驚いていました。おかげで仕事も順調です。明日帰国します。





080901_a_11396 080901_b_11403 昨日は猫だったので今日は犬■GR DIGITAL II



ちなみに下の写真の池は遊泳禁止です。