僕が撮って回ったロングコースは、朝7時半に身延山久遠寺の三門をスタート。身延山を登って下りて、谷を越えて、七面山を登って下りて、また谷を越えて再び三門という36km。累積の標高差は2700m、つまり36km走る中で2700m登って、2700m下りるというわけです。
そのコースを優勝した飯田祐次郎選手はなんと4:01:38! 僕が1人で七面山を登るときの所要時間とほぼ一緒です。優勝インタビューでは「今日は納得のいかない走りでした」と不満そうで、しかもレース後はそのまま海外出張に向かうというから、僕のような凡夫にはまったく意味がわかりません。
そして2位も日本海から太平洋まで、日本アルプスの尾根を走っていく鉄人レースで2連覇中の望月将悟選手。昨年NHKスペシャルでその鉄人ぶりを見て「なんじゃこりゃ!」と思いましたが、驚異の走りを生で見られたのは何よりでした。でも凡夫にはやっぱり意味がわかりません。
一方でその凡夫な撮影係はスタートを撮った後、久遠寺本堂前を疾走する場面を撮りたかったので、先回りをすべく高さ104m、角度約40度の菩提梯を機材を抱えつつ駆け上がりましたが…4分ちょっとで到達してトップには追いついたものの、1時間近く呼吸が乱れたまま。五重塔復元を撮っていた5年前は、安全靴を履いても3分台で楽に登っていたんですけどね。
■EOS 5D MarkIII+SIGMA24-105mmF4 DG
【上】赤沢宿の江戸屋旅館前。真ん中は28代目の女将さん。集落の中を走る早川町では、住民の皆さんがを声援を送っていました。
【下】左は七面山敬慎院を代表して参加した岡田法晋選手。“修行僧の修行走”は全体41位・男子38位でした。そして右はこのレースの発案者であり、実現に尽力した七面山敬慎院の小松祐嗣執事。昨年アイデアを聞いたときは「マジで?」と思いましたが、マジになりましたね。
ともあれ大会も大成功に終わり、選手と関係者の皆さんおつかれさまでした。来年も開催するということなので、今日僕が撮った写真はそのポスターに使われるものと思われます。