今日は写真集の印刷・前半戦に立ち会ってきました。カラーページの片面とモノクロページ、カバーを無事刷り終えました。再校をとった甲斐あって、仕上がりは最高です。ってシャレじゃなくて本当に。
今回の印刷会社は老舗だけど新しい技術をいっぱい持っている……とは聞いていたのですが、工場に行ってビックリ。現場にはいろいろなハイテク装置がありました。写真集を何十冊も作ってきた編集者さんもビックリしていたくらいなので、本当にすごいんだと思います。
どんな装置で何がすごいかは企業秘密かもしれないのでナイショですが、そのすごさが写真集にも生かされています。読者の方には絶対わからない部分かもしれませんが、確実に印刷の質は上がっています。
印刷の立ち会いというのはずっと印刷機のそばにいるわけじゃなく、版をセットしたときだけ現場に行って、刷りだしを見ながらインクの盛り具合を指示。僕が納得がいくまでインクを微調整して、「OKです」というと、印刷機が回り始めます。
で印刷している間は会議室で待機。その間印刷会社の方や平凡社のエラい方、編集者さんたちと四方山話で過ごすわけですが……。
話題になったのは平凡社から発刊されている鈴木龍一郎さんの写真集『RyULysses』が、第29回土門拳賞に決まったこと。平凡社のエラい方からは「次はシカノさん頼みますよ」とハッパをかけられました。もう印刷始まってるので、頼まれても頑張りようがないんですけどね……。
せいぜい明日の後半戦でしっかり色のチェックをするくらい……といってもそれが結構大事だったりするのですが。インクの盛り具合をちょっと変えるだけで、イメージががらっと変わるのはちょっと感動的です。
今日は何も撮っていないので、こないだ身延山で撮った五重塔をどうぞ。
写真集には鮮やかな深紅の塔が収められていますが、完成から1年以上経ち、すでに風格が出てきました。