今日は写真集の校了を終えて、終電で帰ってきました。いえ本当は月曜には校了しているはずだったんですが、色の指示をいっぱい出してしまい、不安なので無理をいって再校をとりました……。
再校は赤字がうまく反映され、きれいに仕上がってきたのでひと安心。無事校了。
最初から予想できたことですが、今回は撮った僕しか実際の色がわからない被写体が多いので、なかなか思ったような色が出ないんです。五重塔のアップなどは赤一色になるわけですが、その赤もいろいろな赤があります。また光源がめちゃくちゃだったり、光がまったくない(=色も出ない)ところで超高感度で撮った写真もあります。そんな画像はインクで色を作っていくことになります。
そもそもデジタルはフィルムやプリントと違って「ありのままの色」というのが存在しませんし、撮ったままのRGBをCMYKへ変換する時点で色が変わっちゃうんで、本当に色を作っていく作業になっていくのですが、今回の印刷会社さんはうまくやってくれそうです。
で明日明後日と印刷で、もちろん僕も立ち会ってきます。まあ初めてではないんですが緊張しますね。出産に立ち会うお父さんって、こんな気持ちなんでしょうか……。
というわけで特別に見本をお見せしますと……
束見本(つかみほん)というやつです。よくテレビでタレントが「写真集を出します!」といって実物を見せるけど、中は真っ白……というあれです。
でも本来はそういうためのものではなく、本番と同じ紙を同じように綴じて、体裁を確認するためのものです。背表紙のデザインはこれがないとできないし、見開き写真でセンターに重要な絵柄が来る場合は「ノド(センター)がどれくらい食われるか」をこれで確認します。他にもいろいろ使い道はあるんです。
104ページ(カラー88ページ、モノクロ16ページ)とまずまずのボリュームですが、紙も厚手のものを使うので、著者に似合わず立派な仕上がりになりそうです。3990円もするので立派じゃないと申し訳ないんですが。