2012年8月31日金曜日
気になるものなのか
で、丸の内を撮って回ったのですが……
こんなふうに一斉に撮影をしていると、通りすがりのサラリーマンの方々が「何かあるんですか?」「どうしたんですか?」と興味津々。えーと、夕陽が当たったビルがきれいなので…と答えると、ものすごくガッカリしたような顔をされるのが何とも心苦しいというか。
しかし都心でも他人の行動って意外と皆さん気にしているものなんですね。
■OLYMPUS OM-D+M.ZUIKO 12mmF2.0/45mmF1.8
夕陽もきれいだったけど、月もきれいな夜でした。
2012年8月30日木曜日
9/9 赤沢宿撮影会のお知らせ
昨日はCAPAカメラネット、そして今日はデジカメWatchで取り上げていただきましたが、9/9(日)に僕が通っている七面山のお膝元・赤沢宿で、地元NPO・日本上流文化圏研究所さんの主催により撮影会を行います。
午前10時集合で、午前中はガイドさんが集落を案内。甲府や静岡からもお客さんが来る武蔵屋さんという蕎麦屋さんで昼食をいただいて、午後は撮影タイム&講評会です。昼食代込みでななんと!参加費は1500円です。
集合場所の早川町・角瀬集落までのアクセスが、山梨・静岡以外の方はちょっと大変ですが(現実的には車しかありません)可能であればぜひご参加いただければと思います。お問合せ・お申込みは日本上流文化圏研究所(TEL:0556-45-2160)までお願いいたします。
また9/21~22の“七面山に登ってダイヤモンド富士を拝もうの会”も、引き続きゆるく参加者募集中です。こちらについては僕に直接メールをください。
■SIGMA DP2 Merrill
赤沢宿。山梨県で唯一、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
そういえば僕がパッケージなどを撮らせていただいた味の素のCook Do香味ペーストが、一昨日ようやく全国発売されました。今までは東海北陸地方限定だったんですね。なのでCMはSKE48がやっていたのですが、全国発売でもあれ使うのかな。
まあいろいろな料理に使える便利な調味料ですので、ぜひ冷蔵庫に1本……いやノーマルと辛の2本どうぞ。
2012年8月29日水曜日
ああ鉄の塊
今朝、宅急便で待っていた荷物が到着。
中身は……前々から欲しいと思っていたハッセルブラッド(通称ハッセル)です。
そんなの知らん、という方にご説明しますと、スウェーデン製のカメラです。スウェーデンは良質な鉄の産地で、その鉄を使って生まれたのが車のボルボ、そしてハッセルなのです。
その丈夫さとシンプルさゆえ、ちょっと前まではカメラマンが仕事で使う定番のカメラでした。アポロの宇宙飛行士たちが撮った「FULL MOON」という月の写真集を僕も持っていますが、その撮影に使われたのもハッセル。いまも月面には降り立った宇宙飛行士の人数と同じ、12台のハッセルが残っているとかいないとか。
■OLYMPUS OM-D+M.ZUIKO 45mmF1.8
シリアルナンバーによると、カメラ(500C/M)は僕よりちょっと若い76年生まれ。「LENS MADE IN WEST GERMANY」と刻まれたカールツァイス製の標準レンズは、ベルリンの壁が崩壊する前年の88年生まれでした。
これをどこで買ったのかといえば、友人からなのですが、その友人が数年前買った時点で美品だったのに、ほとんど使わなかったようで。とても36歳のカメラとは思えぬ美しさで、スウェーデンのデザインと鉄のボディに惚れ惚れしてしまいます。
といってもコレクションで買ったわけではなく、あくまで実用品。先日コダックがフィルム事業を売却というニュースが流れたりと、フィルムを使っていく環境はどんどん厳しくなるばかり。このままだと10年先、フィルムを買ったり現像するのはかなり大変になる可能性があります。
ならば使えるうちに使っておきたい、そしてライカ、ローライと“カメラ御三家”の2つはさんざん使ってきたので、最後のフィルムカメラはやはりハッセルだろう……という想いがずっとありました。
いや、想いだけはあるんです。でもこれで何を撮ろうとか、どこへ持っていこうとか、そういうアイデアはまだありません。昨日までは旅に持っていきたいと思っていましたが、実際に手にすると案外身近を撮るのがいいのかも……。
……つまりそれだけ重たいってことです(笑)。上の写真を撮ったOM-Dが、ハッセルをいじった後では「あれ無重力?」と思うくらい軽く感じます。まあ無重力ならハッセルもOM-Dも重さはほとんど変わらないわけですが。
2012年8月28日火曜日
七面山ツアー絶賛受付中
昨日・今日と月一恒例の七面山へ行ってまいりました。
今日はとても見事な御来光を拝めたのですが、その後富士山を背にして、本殿へ戻ろうとすると……
■OLYMPUS OM-D+LUMIX G12-35mmF2.8
こんな光のマジックが。映っている人影の主は、もちろん僕です。
四角い“フレーム”は随身門という門なのですが、このフレーム越しの光が年に2回、春分の日と秋分の日には、写真の右の本殿の中央に当たります。今は軒の部分に当たりますが、外陣が建て増しされる前は、本殿奥の厨子に安置されているご本尊に当たっていたそうです。
というわけでそれを実際に見てみましょう!というわけで、またまた「七面山へ登ってダイヤモンド富士を拝もうの会」の案内です。
そうそう、雨天中止ですか?というお問合せをいただきましたが、雨天決行です。もちろん雨天どころか、晴れていても雲がかかればダイヤモンド富士は見えませんが、なにせ標高2000m近い山ですので、それは直前までわかりません。仮に99%無理そうでも、台風直撃で登るのが危険とかでない限りは登ります。
●日程:9/21(金)~9/22(土・秋分の日)
●集合:山梨県早川町・七面山登山口に21日午前10時です。基本的に集合場所まで車で来られる方が対象、とお知らせしていましたが、8:43甲府駅発・9:24下部温泉駅着の特急ワイドビューふじかわ4号(JR身延線)で下部温泉まで来ていただければOKです。新宿を7時ちょうどに出るスーパーあずさ1号に乗れば、この特急に乗り換えることができます。
●行程:標高差1200m(登山口は標高約500m、山頂敬慎院は標高約1700m)を5時間を目標に登ります。敬慎院に到着後、入浴→17時に食事→18時半から夕方のお勤め→21時に就寝→翌朝に御来光→朝食→下山→解散、です。登山口での解散は正午頃を目安に考えています。
●参加費:登山口までの交通費は各自。敬慎院は1泊2食5200円です。なお宿泊は大部屋で、食事は精進料理になります。食料の持ち込みは可ですが、肉・魚・卵を使った食品は境内では食べられません。お酒は夕食に御神酒が出ます。
●注意:標高差と距離がそれなりにあるので、できればスニーカーではなくトレッキングシューズで。傾斜のきつい砂礫ですので、ソールの薄いランニングシューズや、コンバースのようなスニーカーは確実に足を痛めます。
敬慎院は北海道とほぼ同じ気温で、朝晩はかなり冷え込みます(今朝は8月なのに気温12度、吐く息が白かった)。フリースやパーカーなど防寒対策も必要です。
●撮影に関して:境内は基本的に撮影自由ですが、本殿内のみ撮影禁止です。登り下りのことを考えると、機材は最小限にとどめることをおすすめします。御来光は広く写すなら28mm相当、富士山をアップで撮るとしても100mm程度で十分ですので、標準ズーム一本で事足りるかと思います。
三脚は日の出直前になれば必要ありませんが、場所取りや夜明け前の空を撮るには必要です。荷物は1個500円で索道(貨物用リフト)に乗せてもらうこともできますが、この日は混雑が予想されるので、小型軽量のものがあれば持って登るのが確実です。
なお写真撮影を目的としているわけではないので、写真を撮る撮らないは自由です。
●その他、七面山に関することは敬慎院ホームページの「登詣案内」に掲載されています。
参加したい、あるいは質問があるという方は、遠慮なく僕までメールください。現時点で参加予定の方が8名、まだわからないけど参加したいという方が4名いらっしゃいます。
なお参加予定の方には、追って詳細をメールいたしますので、しばしお待ちください。
2012年8月27日月曜日
2012年8月26日日曜日
MONOCHROME
2012年8月25日土曜日
カメラを飲んでみたり
不惑をとうに過ぎて惑わなさすぎの土屋さんも誘って、2人で仲良くCTスキャンで輪切りにされたり、腹部エコーでグリグリされたり、眼圧検査で目ん玉にフラッシュ焚かれたり、レントゲンで吸って吐いて吸って吐いたり、身長体重スリーサイズ測られたり……そして最後の最後で、ついに人生で初めてカメラを飲み込みました。しかも鼻から。
カメラはもちろんオリンパス製。痛を覚悟していたのですが、まあ予想通りというかなんというか……。麻酔と筋肉注射の方がしんどかったような。
直径5mmのカメラを入れられながらモニターを見ていたのですが、くっきり鮮やかでびっくり。我が強靭な胃袋は、それはきれいなきれいなピンク色の胃壁でした。
細かい検査結果は後日とのことでしたが、今日のところは異常なし。健康優良児そのものでした。もうすぐ四十路だけどね。
その後土屋さんと、我々に人間ドックを強制……いえ、勧めてくれた病院のピロチ先生(※医者じゃないけど医者みたいなことをしている謎の先生)と、たいめいけんでオムライス。
夕方、新宿で仕事だったので、その前に新宿御苑のHCLフォトギャラリーで昨日始まった、山本弘之さんの写真展「Kitchen」へ。あいにく山本おじさんは不在だったのですが、芳名帳に名前を書き残しておいたら、後からケータイに電話が。なんでも燃料補給に出ていたそうで「入れ違いでゴメンネ。月曜の午後以外はいるからネ」、つまりもう一度来いと(笑)。ええ行きますよ……。
さらに仕事の後、カタールから夏休みで一時帰国中の福嶋剛さんとヨドバシで待ち合わせ。福嶋さんはカタール宗教省の公務員。そして仕事はなんとカメラマン。交換留学でUAEに渡り、カタールで就職、中東での暮らしはすでに10年以上になるそうな。
福嶋さんは僕がTwitterを始めたばかりの頃にフォローしてくださり、以来たびたびカメラの話とか、そうじゃない話とかをやりとりするように。以前「帰国されるときは是非お会いしたいです」と言っていたのを覚えていてくださったのか、昨晩「これから東京へ行きますが、お会いしませんか?」というメールが来て、タイミングよくお会いすることができました。
そんな福嶋さんの話はどれも興味深く、貴重な作品も見せていただきました。そう、福嶋さんの写真、独特な空気感で好きなんですよ。アラブの乾いた空気と日本の湿気が混ざり合っているような。
■OLYMPUS OM-D+M.ZUIKO 12mmF2.0
というわけで福嶋さん。下はiPadで見せてくれたカタールの新聞。結婚式の写真を投稿すると載せてくれるというコーナーで、福嶋さんも結婚したとき載ったそうです。イスラムの新聞なのでもちろん女性は写っていません。
そんなイスラムの風習や文化に驚きつつ、でも遠い世界がちょっと身近になった気がしました。
2012年8月24日金曜日
2012年8月23日木曜日
2012年8月22日水曜日
どつかれて昭和歌謡
今日はギョーカイの大先輩であるお三方と、最初は魚がおいしいレトロな小料理屋で、そして次はなぜかカラオケボックスで暑気払い……。
■OLYMPUS OM-D+M.ZUIKO 12mmF2.0
一緒にいる人: 赤城耕一さん、新美敬子さん、HARUKIさん
……とFacebook風に。いや人が写っている写真をアップすると自動で認識して、それが誰かを簡単に入力できるFacebookって本当にすごい。残念ながらシカブロにはそんな機能はございませんが、どれが赤城さんでどれが新美さんでどれがHARUKIさんなのかはたぶんこれを読んでいる人はわかると思うので割愛。
このお三方は、僕がこの世界に入る前から存じ上げており、著書や作品などを拝見してきた大先達です。そんな方々とこうやって酒を飲み、カラオケを歌うことになるとは。
もっともそのカラオケは昭和の歌限定。しかも新美さんが自分の知らない曲が始まると、問答無用で演奏中止ボタンを押すという、ヤングなシカノには厳しいカラオケでした。
厳しいといえば、赤城さんがカラオケであんな歌やあんな歌を歌うとは想像もしませんでした。何が厳しかったのかは写真からご想像ください。
2012年8月21日火曜日
50万人の大撮影会
今日は銀座通りに50万人が集まったという、ロンドン五輪メダリストの凱旋パレードに行ってきました。というよりもキヤノンの銀座サービスセンターへ行く用事があったので、「パレード見られるかな?」くらいのノリで、ちょっと早く出掛けてみただけなんですが……。
銀座のパレードを撮るんだったら、背景は和光か三愛に決まってるじゃろが!ということで、晴海通りの南側を目指していくと……。着いたのが始まる30分くらい前だったのに、たまたまいい場所がキープできちゃって早くから来ていた方ゴメンナサイという感じでした。
そしてパレードを待つ間、状況を知るためにワンセグという文明の利器を初めて使いました。こういうとき便利ですな。
■EOS 5D MarkIII+EF17-40mmF4L
朝のワイドショーでは小倉さんが「望遠レンズを持っていけば選手が撮れます」と言っていましたが、シカノは当然そんな狙い方はしません。こんな珍しい光景はもちろん超広角だよ(まあ本当なら遠くから望遠で抜きたいんですけどね)。
なので実際には車列とかなり近め。僕はノーファインダーでこの写真を撮りながら、肉眼でバスを追っていたのですが、選手の表情がはっきりと見えました。
しかし沿道はすごい人・人・人。そして皆さんカメラやスマホで撮る・撮る・撮る。先にアップしているFacebookにも書いたんですが、まるでみんな一斉に「腕を伸ばす運動~!」です。
50万人のうち半分の人が写真を撮ったとして、メダリストを乗せたバスは4台。撮影枚数は1台につき1枚と少なく見積もっても、25万人×4枚=100万枚の写真が撮られた計算になります。
実際にはもっと撮っているだろうし、それこそ僕だけでも200枚くらい。さらに報道の人もいるから、パレードの20分間で撮影された総枚数は200万枚とか300万枚かもしれません。
そういう同じ場面で撮られた膨大な写真を、うまくつなぎ合わせると何かおもしろいアーカイブができそうな気もするんだけどな。
2020年の東京オリンピックで、そんな技術が実現……なんてことを期待。
2012年8月20日月曜日
日本の中のアメリカ
今日はHARUKIさんに誘われ、横田基地の「日米友好祭」に行ってきました。本物のアメリカは何度も行っていますが、日本の中のアメリカに“入国”するのは初めてです。身分証明書が必要というので免許証とパスポートを持っていきましたが、手荷物検査もスルーで拍子抜け。本物はESTAとか必要で面倒臭いのに。
もっとも中に入るのは簡単だったけど、楽しみにしていたハンバーガーを買うのに40分も待たされ……。見ていると調理している米兵(らしきアメリカ人)たちの動きが鈍い。これが戦地での食糧配給だったら、完全にオペレーション失敗です。マクドナルドでバイトしている日本の女子高生の方が10倍役に立つよ。
といっても彼らはハンバーガーを作るためにアメリカから来てるわけじゃないしな。
食糧を補給して滑走路に向かうと、戦闘機や軍用機がズラリ。一番奥には今回の目玉、ステルス戦闘機のF-22ラプターが展示されていました。これだけはマシンガンを持った警備兵たちが物々しく周囲を囲んでいましたが、声を掛けられると気さくに記念撮影に応じたり……。
友好祭という名前だけあって、会場は開放的でお祭りムードでしたが、それだけに戦闘機や軍用機が浮いてみえるというか。やはり日本は(いろいろな意味で)平和なのだなぁと痛感しますね。
■EOS 5D MarkIII+TAMRON 24-70mmF2.8 VC
2012年8月19日日曜日
2012年8月18日土曜日
絶賛解説中
暑いですね。ハイそれだけです。もはやそれしかない。
■SIGMA DP2 Merrill
いえ、お知らせすることがありました。
玄光社から明日発売される「交換レンズ活用テクニック100」というムックで、作品をまじえていろいろ解説をしております。
執筆陣は先日なぜか北京で一緒に焼肉を食った上田さん、いつもお世話になっている萩原さん、そしてママになってから会ってないけど母子ともに元気らしい吉住、そしてシカノという不思議な……いえ豪華な顔ぶれです。
よろしくどうぞ。
2012年8月17日金曜日
夏休み
2012年8月16日木曜日
120815
今日は終戦記念日。僕がガキの頃は学校の先生や近所のおじさんおばさんにも、戦争経験のある人がいっぱいいました。その人たちから集団疎開や軍隊に入ったときの話をよく聞いたものです。今の子供はおじいちゃんおばあちゃんが戦後生まれだったりするから、戦争や平和といってもピンとこないのかな……なんてことを思ったり。
しかし北京から帰ってきて、昨晩は暑さに参りましたが、今日は風が心地よかったですね。北京のカラッとした空気もいいけど、やっぱり東京のちょっと湿気がある空気が落ち着きますな。今年はちょっと暑すぎるけど。
■SIGMA DP2 Merrill
今日は夕焼けがきれいでした。そういえば空の色も北京と東京では全然違うんですよね。
2012年8月15日水曜日
ちょうどいいライン
飛行機がかなり遅れてグッタリですが、北京より帰ってまいりました。いやグッタリの原因はこのジメジメした暑さかも……。北京はとくに昨日一昨日とカラッとした気候で、夜は肌寒いくらいでした。
よく考えたら日本はお盆休みで僕もしばらく仕事らしい仕事もなく、それならもう少し滞在を長くすればよかったな……と思いましたが。よく考えたら飛行機のチケットが最長7日間なのだった。
こと自分&中国に関していえば、1週間くらいが「早く日本へ帰りたいけど、でももうちょっと滞在したい」と思うラインです。これ以上長くなると「帰りたい」が上回ってきます。さらに「帰りたいけど、帰ってあの日常生活に戻るのもイヤ」という、ダメ人間の要素も加わってきます。なので今回の7泊8日はちょうどいい頃合いな気がします。
どうせ長く滞在するなら、旅人としてではなく、きちんと短期留学したいですね。仕事を3か月休む勇気はなかなかありませんが……。
■OLYMPUS OM-D+LUMIX G12-35mmF2.8
2012年8月14日火曜日
ああ北京の床屋さん
今日は北京で、というよりも中国で、というか海外で初めて、髪を切りました。ホテルの近くで味のある床屋さんを発見して「ここだ!」と飛び込んでしまったのです。
北京には青空理髪店こそかなり珍しくなりましたが、路地には味のある床屋さんがいっぱりあります。なので一度挑戦したかったのですが、なぜか北京に来るときは決まって短髪状態。今日もやはり短かったのですが、床屋さんへ行ってもおかしくはないくらいは伸びていたので、やっとこさ挑戦してみました。床屋さんの夫妻は「えっ、そんなに短いのに切るの?」という反応でしたが。
その結果、久々に鋏でカットされるのを期待していたのに、普段自分でやっているように、ほとんどバリカンでカットされました。なので髪型も変わらず。ちょっと人民っぽくなるのを密かに期待していたんですが……。でもまあ自分でやるより格段にいい仕上がりで、お値段はシャンプーもしてもらって20元(約250円)。
ところがこのシャンプー、というか濡れた髪や顔を拭くのに使ったタオルが曲者だった。それ雑巾じゃねえの?というくらい汚く、床屋さんを出ると自分の頭が気持ち悪いくらい臭いのです。
幸い所要(後述のシャングリ・ラホテルにドレスコードがあるため着替え)で一旦ホテルへ戻る途中での出来事だったので、洗い直して事なきを得ましたが、タオルとは盲点だった。
■OLYMPUS OM-D+M.ZUIKO 12mmF2.0
というのが上の写真。そして下の写真はCBD(セントラル・ビジネス・ディストリクト…まあ要はビジネス街)にある国貿大酒店(シャングリ・ラホテル)のラウンジから。
CBDに残っていた古い建物群が一気に取り壊されたと聞いて、それを俯瞰で撮れる場所を必死に捜索。ようやく見つけたのが、北京でもっとも高いビルのほぼ最上階にあるここだったのでした。値段にちょっとビクビクしましたが、100元札でお釣りがきました。この眺めとピアノの生演奏、そして日本人には日本語で対応するサービスを考えると超お得です。
もっとも窓が柱と柱に挟まれていて狭く、唯一まともに写真が撮れそうなのが角の席だけ。開業時は展望台だったのに、すぐラウンジとレストランになったというのも納得です。なんとか角の席をゲットした結果、更地の1/3くらい(写真の右下の部分)しか見えませんでしたが、一応撮れたのでよかったよかった。更地は間もなくオサレなショッピングモールになるようです。
なお中央にそびえ立っているのが有名なCCTV(中央電視台=国営テレビ)の新社屋。そのすぐ左にあるいびつなかたちのビルが、以前花火で丸焼けになってしまった別館です。
火災の後しばらく放置されていましたが、昨年工事を始めたので解体するのかと思っていました。でも外側の骨格を残して外装と中を作り直しているようです。高層ビルが花火で丸焼けというのも前代未聞なら、全焼したビルを再利用というのも聞いたことがありません。さすが中国。そりゃ床屋さんのタオルも臭うわ。
というわけで楽しかった北京とも明日でお別れ。夕方の飛行機で成田へ帰ります。再見!
2012年8月13日月曜日
月で飲めるビール?
昨晩から未明にかけて北京は激しい雨でしたが、朝には上がって快晴! しかもカラッとしていて、日陰は涼しいほどでした。
なので今日も自転車を借りてあっちへ行ったり、こっちへ行ったり……。それだけ動いたらげっそり痩せるんじゃないかと不安なところですが、ご心配なく。今回の北京では食事はほぼローカルな食堂に行っているんですが、そこで昼間からビールを飲むという素敵な習慣を身につけました。
なにせこちらでは食堂でお冷なんてものは出してくれません(っていうかあれは日本だけの素敵な風習ですよね)。ちょっと高級だったり、気の利いた店だとお茶が出てきますが、ほとんどの食堂はペットボトルの水やジュースを売っています。そしてその冷蔵庫には決まってグリーンのビール瓶が入っているのです。
中国のビールといえば日本では青島が有名ですが、あれは山東省青島のいわば地ビールであって、北京ではバーや気取ったレストランに行かないと飲めません。
北京でビールといえば、ほぼ例外なくグリーンの瓶の燕京(イェンジン)です。市内の飲食店でのシェアはほぼ100%。なぜか中国の月探査計画とも提携しています。月探査にビールはまったく必要ないと思うんですが。
で、その燕京はアルコール度数が3.6%。すっきりとした喉越しで、脂っこい中華料理のお供にぴったりなのです。まあそりゃそうですよね。しかも食堂では600mlの瓶が1本5元(約60円)くらい。頼まない方がもったいないだろうという値段です。
というわけで今までも夕食時にはよく飲んでいたのですが、今回は昼飯でも飲むようになってしまいましたとさ。まあ沖縄へ旅行に行ったら、昼間からオリオンビールを飲むようなものと思ってください。
■OLYMPUS OM-D+LUMIX G12-35mmF2.8
さんざんビールの話を書いておきながら、写真は全然関係なくて今日行った景山公園です。夏休みなのでいろいろな人がいました。まあ下の写真の踊っているおじさんは、夏休みじゃなくてもここにいるんですが(笑)。
2012年8月12日日曜日
傘があるけど…
今日は早朝の男子サッカー・日本×韓国を見る…ためにアラームを午前2:30にセットし、昨晩は早めに寝たのですが。
結局起きたら空は白み始め、メキシコ五輪以来のメダル獲得はなりませんでしたとさ。
そのままたまっていたメールの返信やら何やらを片付けた後、故宮を挟んだ向こうにある瑠璃廠へ。僕が北京へ行くたびにブログに登場する篆刻職人の韓先生の工房へ、頼むものはないけど顔を出しにいきました。
工房には韓先生と、先生の弟子……という扱いの娘がいたのですが、娘が立派に成長されて(もちろん容姿的な意味で)びっくり。前に見たのはたぶん2年前で、今は高校生くらいだと思いますが、将来は「美し過ぎる篆刻職人」とかになるんでしょうか。
でも美し過ぎる篆刻職人候補は、お父さんと交代でお昼をとるため、僕が来てすぐに近所の自宅へ帰ってしまいました。
なので写真はパパだけ。
しかし娘の成長よりびっくりしたのは、レトロな工房にエアコンが設置されていたこと。路地裏に向けて扉を開け放った工房で、扇風機の風にあたりながら熱い中国茶を飲むのが「ああ、北京の夏だなぁ」と感じるひとときだったのに……。
僕が片言の中国語で「暑かった頃が懐かしいですね」と言うと、「そうだろう? ありゃ汗だくでたまらんかった。今は涼しくて快適そのものじゃ」みたいなことをうれしそうに話していました。韓先生は訛りがきつくて何を言っているのかまったくわからないので、表情から勝手に推測していますが。
その後町をぶらぶらしていると、それまで怪しかった空から激しい雨が。慌てて傘を買うために飛び込んだ便利店は、たぶん小学校低学年くらいの女の子が店番中。
まあ子供が店番をしているのは北京では珍しくないのですが、僕が「有没有雨傘?(傘はありますか)」と尋ねると、突如立ち上がって棚をよじのぼり、上の段の奥から折りたたみ傘を発掘。ところがピンク色なのを見て「女物だ……」と言って戻そうとしたので「没関係!(気にしないで)」と制して何とかゲットしました。北京じゃオッサンも女物の日傘さしてますからね。
でもびっくりしたのは値段を尋ねると「20元(約250円)」とすぐに答えたこと。たしかに便利店で傘買えばそれくらいだわ。棚の奥にある在庫の値段まで把握しているとは恐るべし……。
ところがこの傘、これぞ「中国制造」の決定版ともいうべき品質でして。まず金属部のあちこちにバリが残っていて、開くと同時に右手親指の腹をグッサリ……(血)。しかも使用開始1分で、1か所糸が切れてしまう始末。
それでもホテルに戻るまで今日一日耐えて、雨から守ってくれたました。ちなみに中国で傘を買うのは4回目か5回目で、日本に着いたら雨という場合があるので持ち帰るんですが、何度か使うと使用不可になります。これはピンクの花柄だから、それ以前の問題ですが。
■OLYMPUS OM-D+M.ZUIKO 12mmF2.0/LUMIX G12-35mmF2.8
雨のスナップって嫌いじゃないので、壊れかけたピンクの傘を片手に、晴れている日は撮れないものをいろいろ撮りましたです。
2012年8月11日土曜日
零零北京
今日はいろいろ回ってみたいところがあったので、久しぶりにレンタサイクルを借りました。
北京は平坦だし道が広いので、自転車で走るには最高の町です。もし北京に行かれることがあったら、ぜひレンタサイクル(いっぱいあります)に挑戦してみてください……ただし360度いろいろな方向から、いろいろな人や自転車や車が飛び込んできます。そして信号はあくまで“目安”です。くれぐれも自己責任で(笑)。
ちなみに「零零」とは「リンリン」、つまり自転車のベルです。コカコーラ・ゼロはこちらでは「リンクゥーラァー」と呼びます。でもマクドナルドで「リンクゥーラァー」と言っても、10回に9回はリンじゃないふつうのクゥーラァーが出てきます。リンが出てきたら当たりです。
■OLYMPUS OM-D+LUMIX G12-35mmF2.8
2012年8月10日金曜日
798芸術区
2012年8月9日木曜日
三脚あるよ三脚あるよ
4年前の今日、北京オリンピックの開会式が行われました。僕も北京にいて、お祭り騒ぎを体験したのはいい思い出です。そしてあれから4年後の今日もまた北京にいるわけです。
これは何かイベントがあるに違いない。イベントがあるとしたら……そう、鳥巣(国家体育場)だ。
昨晩そう思って鳥巣のホームページを見たところ。
なんと更新が昨年で止まっていた! わずか4年で廃墟になりつつある、という記事をどこかのニュースで読みましたが、これはどうも本当らしい。まあふつうに見学はできると思うんですけど……。
そういえばこちらに長く住んでいる友人(日本人)が「中国人はメンテナンスという概念がないから、あんな巨大な鉄の構造物は10年で朽ち果てますよ」と言っていましたが、予想はずれましたね。もっと早いみたいです(笑)。
というわけで鳥巣に行こうと思っていたけど、結局ホテルの周りをうろうろ歩いて実質初日は終わりました。といっても、万歩計によると今日の歩行距離29.2km。今回のホテルはいつもうろうろしているあたりにあるので、ホテルから目的地への行き帰りがなかっただけです。時間のロスが少ないし、何より帰りに必死でタクシーを拾わなくていいのが楽。
しかし昨年9月以来の北京ですが、1年足らずでやはりそこかしこの景観が変わっていました。もちろん中国ではメンテナンスという概念はありませんので、ぶっ潰して建て替えです。もちろん写真家的にはただただがっかりするばかり。
僕が北京でもっとも気に入っている場所も、壊されてはいないんですが非常に残念なことになっていました。大自然の中に建物が立ったり道路が通ったりしたときの風景写真家って、こんな気分なんだろうな……。
でもそうやって生き物のように、生まれたり壊れたり再生したりするのが町ですからね。
■OLYMPUS OM-D+LUMIX G12-35mmF2.8
下の写真はこんなときのためにバックへ入れていた、マンフロットのテーブルトップ三脚を橋の欄干に立てて撮ったのですが……。
周囲に一眼レフを持った人がいっぱいいるのに、誰ひとり三脚を持っていない! みんな高感度にして手持ちで撮っているのです。
中国では写真愛好家でも三脚を使う人は少数派。夜景でも手持ちが当たり前なんだそうです。というわけで某カメラメーカーが中国でユーザーに配る小冊子をやらせてもらったことがあるのですが、メーカーからの要望で「夜景は三脚を使って撮りましょう」というコーナーを作りました。
どうやら「三脚=重くて持ち歩くのが面倒」というのが普及しない理由らしく、中国でテーブルトップ三脚を使っていると、僕より高い機材を持っているオッサンによく囲まれます。そして「これはどこの製品だ?」「いくらだ?」と質問攻めに。
もちろん今日も橋の上で質問攻めに遭いました。ここで貸し三脚屋をやるか、テーブルトップ三脚を売ったら、どっちも確実に儲かるだろうな。