4年前の今日、北京オリンピックの開会式が行われました。僕も北京にいて、お祭り騒ぎを体験したのはいい思い出です。そしてあれから4年後の今日もまた北京にいるわけです。
これは何かイベントがあるに違いない。イベントがあるとしたら……そう、鳥巣(国家体育場)だ。
昨晩そう思って鳥巣のホームページを見たところ。
なんと更新が昨年で止まっていた! わずか4年で廃墟になりつつある、という記事をどこかのニュースで読みましたが、これはどうも本当らしい。まあふつうに見学はできると思うんですけど……。
そういえばこちらに長く住んでいる友人(日本人)が「中国人はメンテナンスという概念がないから、あんな巨大な鉄の構造物は10年で朽ち果てますよ」と言っていましたが、予想はずれましたね。もっと早いみたいです(笑)。
というわけで鳥巣に行こうと思っていたけど、結局ホテルの周りをうろうろ歩いて実質初日は終わりました。といっても、万歩計によると今日の歩行距離29.2km。今回のホテルはいつもうろうろしているあたりにあるので、ホテルから目的地への行き帰りがなかっただけです。時間のロスが少ないし、何より帰りに必死でタクシーを拾わなくていいのが楽。
しかし昨年9月以来の北京ですが、1年足らずでやはりそこかしこの景観が変わっていました。もちろん中国ではメンテナンスという概念はありませんので、ぶっ潰して建て替えです。もちろん写真家的にはただただがっかりするばかり。
僕が北京でもっとも気に入っている場所も、壊されてはいないんですが非常に残念なことになっていました。大自然の中に建物が立ったり道路が通ったりしたときの風景写真家って、こんな気分なんだろうな……。
でもそうやって生き物のように、生まれたり壊れたり再生したりするのが町ですからね。
■OLYMPUS OM-D+LUMIX G12-35mmF2.8
下の写真はこんなときのためにバックへ入れていた、マンフロットのテーブルトップ三脚を橋の欄干に立てて撮ったのですが……。
周囲に一眼レフを持った人がいっぱいいるのに、誰ひとり三脚を持っていない! みんな高感度にして手持ちで撮っているのです。
中国では写真愛好家でも三脚を使う人は少数派。夜景でも手持ちが当たり前なんだそうです。というわけで某カメラメーカーが中国でユーザーに配る小冊子をやらせてもらったことがあるのですが、メーカーからの要望で「夜景は三脚を使って撮りましょう」というコーナーを作りました。
どうやら「三脚=重くて持ち歩くのが面倒」というのが普及しない理由らしく、中国でテーブルトップ三脚を使っていると、僕より高い機材を持っているオッサンによく囲まれます。そして「これはどこの製品だ?」「いくらだ?」と質問攻めに。
もちろん今日も橋の上で質問攻めに遭いました。ここで貸し三脚屋をやるか、テーブルトップ三脚を売ったら、どっちも確実に儲かるだろうな。