今日はちょっと行きたいところがあったのですが、地下鉄に乗ったら停車駅の中に「天壇東門」という駅が。そうか、天壇まで一本で行けるのか。天気もいいことだし行ってみるか……というわけで気変わりして天壇へ。
天壇……英語表記はTemple of Heaven。なんかカッコいいじゃない。北京には他にTemple of Earthと、Temple of The Sunと、Temple of The Moonがあります。天・地・日・月がそれぞれ故宮を囲んでいるのです。なかでも一番重要なのが天壇というわけで、世界遺産の観光名所になっています。
天壇とはこういうところです。
僕が子供の頃大好きだった「明星・中華三昧」のパッケージに以前描かれていました。そのため育ち盛りのシカノ少年にとって中国=この建物でした。正確には天壇の中にある祈念殿という建物でして、明や清の皇帝がお祈りをしていた祭壇です。
初めて北京に来た3年前にも「ぜひ天壇を見なくては」と訪れているのですが、そのときはベタ曇り。くすんで見えて少しガッカリした記憶がありますが、今日は見事な快晴です。しかしこんなときのためにPLフィルターを持ってきたのに、ホテルに忘れてしまいました。まあ素でここまで青ければいっか。
天壇は「天壇公園」という広大な公園になっており、地元の人たちは安い入場料でふつうに公園として利用しています。利用とは……
たとえばこういうこと。F1.2で無駄にボカしてみようと思ったのですが、1/8000秒でも明るすぎて自動的にF1.4へシフトされていました。残念。
状況を説明しますと、デカいスピーカーを6個も持ってきたオッチャンが、ダンスミュージックをガンガン流しています。それに合わせて老若男女が好き勝手に踊っています。
この2人、いたって平均的な人民風のオッチャンオバチャンですが、びっくりするくらいステップは華麗。ちなみに手前でボケているのは2人のお孫さん。おばあちゃんにヤキモチを焼いて、しきりにダンスのじゃまをしていました。すごい近親憎悪っぷりです。
あとは……
持参したカラオケでラヴソングを熱唱。天壇だけに「君と一緒に天へ昇りたい」なんて唄っているんでしょうかね。
ちなみに左のおばあちゃんと孫は、唄っている彼が聴衆の中から指名したバックダンサー。おばあちゃんイヤそうな顔に見えますが、実際はノリノリで最後は孫とハグ。こちらは家族関係良好のようです。
さらに進むと……
北京の歌姫登場! っていうのは嘘で、ここは天壇の中心である円丘と呼ばれるところの、さらに中心。まさにここが「天壇」なのです。
おねえさんの乗っている石は宇宙の中心だそうです。当然皆さん乗りたがるわけで、すごいときは6~7人が押し合いへし合いでした。もちろん僕も乗ってきました。
というわけで宇宙の中心に立ったら腹が減ってきました。思えば朝ホテル近くの超市で買ったチョコを食べただけ。でも天壇の中の食堂は大混雑。しかも高くてマズそう……。
空腹がもはや宇宙の果てを突破していると、レーダーがいい匂いを察知。
なんと売店前のベンチで人民たちが宇宙食よろしくカップラーメンをすすっているではありませんか。売店に入るとカップラーメンがズラリ。さっそくシカノも購入。でもポットは? 店員が「あっち」と指す方へ向かうと……
あった、巨大な人力ポットが(笑)。皆さんご想像の通りお湯はぬるめで、麺がよくほぐれませんでした。でも無事カロリーを補給し、なんとか地球に生還できましたとさ。おしまい。