今日は埼玉県の高校写真部に所属する高校生ン百人に「シカノ先生」として講演をしてまいりました。最近ほとんどイロモノに近い意味でセンセーと呼ばれることは多いんですが、今日は本当に先生です。数十人の前でしゃべったことはありますが、生まれて初めて3ケタの聴衆を相手にしてきました。
しかしスライドショーの準備に朝6時までかかってしまい、睡眠30分で行ってきたのですが、まずまずのパフォーマンスを発揮できたかなと。でも夕方に帰宅したらそのままソファーで寝てしまって、目が覚めたら午前0時。
保護者(?)として来てくれたコザワ巨匠のブログはすでに更新され、案の定おもしろおかしくレポートしてくれていました。っていうかアンタやっぱり天才だよ。
なので是非天才のレポートをご覧ください……といいたいのですが、同時に巨匠からメールで膨大な写真が送られてきていました。使わないと今晩徹夜で仕事をして、明日は自分の写真展のため朝イチの飛行機で福岡……という巨匠に申し訳ないので、使います。
しかし朝9時、会場近くの浦和駅に降りると、印画紙の箱を持った高校生たちがぞろぞろ……この子たちがみんな聴衆かと思うと気が重くなる一方だったのですが。
会場に着くとこんなプロフィール紹介ができていて、さらに重りを10トンくらい乗せられた感じ。写真は土屋親分が撮影したアレが勝手に使われていました。っていうか「アレ送ってください」といわれて送ったからなんですが……の図。
持参したパソコンをプロジェクターにつないでチェック。なかなか接続できないのだが、これがダメだと90分ベシャリだけでひっぱらないといけないので焦る……の図。
司会の先生による、講師のハードルをめちゃめちゃ上げる紹介の後、のこのこ登壇。悪い意味で肩の力が抜けすぎている……の図。
壇上ではスライドショーが操作できないので、客席に降りる。まずは高校時代に撮影した写真を披露。昨晩ネガを引っ張り出したんですが、フィルムスキャナ不調につきマクロレンズでネガを接写。それをPhotoshopで反転。パーフォレーションまで写ってこれはこれでおもしろいでしょ……の図。
壇上でしゃべるのと違って、あまり生徒の顔を見なくていいので楽でしたが、不安なので時々振り返って反応を見る。っていうか自分いつも右手挙げてるな……の図。
会場を暖めるため、ちょっとだけクイズを実施。ナンチャッテ純金製毛沢東像にシンガポールドル紙幣と豪華商品を用意! ってどっちも使い道ないやん……の図。
講師自ら豪華商品を贈呈。ちなみにシンガポールドル紙幣は2ドル=120円くらいです。冷たくておいしい果物ジュースが飲めます。全然豪華じゃないか……の図。
終わってご挨拶。この前屈姿勢で講師のダメ加減がよくわかります……の図。
終わったら喉がカラカラ。コザワ巨匠からの差し入れ・果物ジュース……ではなく伊右衛門を一気飲み。この伊右衛門、ガラス瓶+専用紙袋入りという高級品なんだそうです。右手に持っているのは行きに浦和駅で買ったふつうのお茶ですが、味の違いは……ガラス瓶とペットボトルだな。なんて違いのわかる男なんだ……の図。
三等兵シカノタカシ、只今ラバウル戦線より帰還いたしました! じゃなくて任務終了いたしました……の図。
終わって展示会場に行くと、高校生たちの力作数百点とともに、僕の作品も展示されていました。昨日プリントした中国の写真10点です。
オチャラケはともかくほぼ想定通りの分量&内容を話せて、ひとまず安心。講演自体はスライドショーを綿密に準備したおかげで楽だったのですが、その準備が大変でした。一応話の流れを考えたり、笑いの要素をちりばめたり……。もう少し笑いの要素を入れておけばよかったな、って性格上どうしても笑いを求めてしまうのですが、よく考えたらお笑い聴きに来てるわけじゃないですからね。次ももし機会があれば、もっとタメになる話をしつつ、笑いも追及したいと思います。
しかし準備の過程で高校生からの20年間にわたるテメエの写真を見て「ああ、ひっでぇー写真だなぁ」「こんなひっでぇー写真……」「なんでこんなにひっでぇーアングルなんだ」と、まあ反省ばかり。でもいい刺激になりました。こういう機会でもないと昔の写真って見ないですからね。
それに今日も話したんですが、それだけの量を一気に閲覧できるのも写真のいいところ。最近は我々の業界も動画ブームですが、これだけは動画も真似のできない部分です。
講演の後は高校生たちの力作を審査。いい作品がいっぱいあって、1時間近くかかったんですが、講師賞10点を選びました。その途中で会場に残っていた高校生に個別にアドバイスをしたりして、自分もいい勉強になりました。今度の日曜は表彰式でまた浦和へ行ってきます。
僕の講演がきっかけで写真家の道を……なんて勘違いしちゃう生徒さんはまずいないだろうというか、いても責任とれませんよというか、いや責任とるどころか活躍されてシカノの仕事なんて一瞬で奪われてしまっても非常に困るのですが、でも少しくらい写真を楽しめるようになってくれたらいいな、と思うのであります。